8140022−67−2018年7月31日現在改めて最近のポリオの発症件数の推移を見てみましょう。RIが1985年にポリオ撲滅運動を開始して、1988年にWHO及び世界各国がこの運動に参加した時点での発症例は35万件ありました。それがワクチン投与の実施により徐々に減少し、2000年は2971件、EndGame戦略が開始した2013年は416件、その後2015年は74件、2017年は22件となりました。ポリオ撲滅に必要とされる資金は年間およそ10億ドル掛かり、EndGame戦略が開始した2013年から2020年までに約70億ドル(当初55億ドル、追加15億ドル)の費用がかかると見込まれています。追加15億ドルに対して現在12億ドルの資金が誓約されており、あと3億ドルの資金が不足している状態です。これを国別に見たものが下表2です。ポリオ常在国であったナイジェリアが2015年にポリオ発症例をゼロにしたため、一時ポリオ常在国は2ヶ国になりましたが、2016年に4件の発症例があったため、現在は常在国は3ヶ国とされています。しかし、2017年及び2018年の現在(7月末)までのところ、再び症例がなく、ポリオ撲滅に向かって進んでいると言えるでしょう。198820002,971202013201458371226223931453256416306286193592005EndGame戦略開始1,97916201520165420007420134037201320154168最終症例20181/1〜7/31(タイプ3)20172017742222最終症例(タイプ1)318−Apr−1218−May−181011−Apr−1022−Jun−18010−Nov−1221−Aug−16011−Aug−1413NA撲滅活動開始350,000125症例国の数国或いは地域2012パキスタンアフガニスタンナイジェリアその他Total表1:ポリオ発症例の推移表2:ポリオ国別野生株による発症例―最近の状況「ポリオ撲滅」の約束を果たそう(3)
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