ロータリーの基礎知識 第3版
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寄付金総額一人当たり寄付金額50%370人−87−特別寄付者割合30%10%222人74人有資格者数合計10%100%74人740人ロータリー米山記念奨学事業とは、勉学、研究を志して日本に在留している外国人留学生に対し、日本全国のロータリアン(ロータリークラブ会員)の寄付金を財源として、支給、支援する国際奨学事業です。「日本ロータリーの創始者、故米山梅吉翁の偉業を記念し、後世に残るような有益な事業を立ち上げたい」。1952年、東京RCが発表したのは、海外から優秀な学生を日本に招き、勉学を支援する奨学事業「米山基金」の構想でした。そこには、二度と戦争の悲劇を繰り返さないために、「国際親善と世界平和に寄与したい」という、当時のロータリアンたちの強い願いがあったのです。(「ロータリー米山記念奨学会史」より)クラブ単独事業として始まったこの事業は、僅か5年で日本全国の共同事業へと発展。1967年には文部省を主務官庁とする(財)ロータリー米山記念奨学会が設立されました。50年以上の歴史を持ち、世界に類を見ない日本ロータリー独自の多地区合同奉仕事業となっています。米山奨学金には、奨学金による経済的な支援だけでなく、ロータリークラブ独自の世話クラブとカウンセラー制度による心の通った支援があります。日本には約2,200のロータリークラブがあります。そのうち1つのクラブが、1人の奨学生の「世話クラブ」となります。米山奨学生は世話クラブの例会に月に一回以上出席し、ロータリー会員と積極的に交流して国際交流・相互理解を深めるとともに、ロータリーの奉仕の心を学びます。奨学生1人に対し、世話クラブのロータリアンの中から1人がカウンセラーとなります。カウンセラーは、奨学生の個人的ケアにあたるアドバイザーです。様々な職業、世代で構成されるロータリークラブでの交流は、奨学生が日本文化に接し、将来や奉仕について考える機会となります。米山奨学生とロータリアンの交流は、相互理解のみならず、双方にとって財産となるものです。米山奨学生を全国の34地区に割り当てる方法は次の通りです;先ず、要素ごとに奨学生の数を決めます。割り当てる要素は、「寄付金総額」、「一人当たり寄付金額」、「特別寄付者割合」、「有資格者数」(=米山奨学金の対象となる留学生数)の4要素とし、それぞれの比重は50%、30%、10%、10%です。奨学生を740人とした場合はのようになります。次に、要素ごとに分けられた上記の人数に、それぞれの地区の全国比を乗じます。例えば、当地区の全国に占める割合が、次のような場合は当地区の割当数は33人になります。特徴:世話クラブ・カウンセラー制度ロータリー米山記念奨学事業とは奨学生の地区への割り当て方法(一財)ロータリー米山記念奨学会について「将来の日本の生きる道は平和しかない。その平和日本を世界に理解させるためには、アジアの国々から一人でも多くの留学生を日本に迎え入れて、平和日本を肌で感じてもらうしかない。それこそ、日本のロータリーに最も相応しい国際奉仕事業ではないだろうか」

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