ロータリーの基礎知識 第3版
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−9−3.Serveの訳は「奉仕する」か?2.シェルドンの奉仕理念は極めて単純明快なものです;・事業を営んでいる限り、価値ある奉仕を行次に、第二モットーに移ります。同様に、“serve”の意味はServe〜(somebody)(assomething),〜(in/on/withsomething)と用いてtoworkorperformdutiesforaperson,anorganization,acountry,etc.とあります。また、例文としてSheservedinthemedicalcorps.IwantedtoworksomewherewhereIcouldservethecommunity.があります。すると「奉仕する」と訳すよりも「働く、役に立つ、サービスを提供する」と訳す方が相応しいと思います。以上より、ロータリーのモットーの訳として、私が最も理解し易い訳文は「ServiceaboveSelf.私利私欲を超えたこのモットーは、アーサー・フレデリック・シェルドンが1911年のポートランド大会で提唱し、日本のロータリアンが職業奉仕の理念として好んで用いるフレーズです。ロータリーの源流を主宰されている田中毅パスト・ガバナーがその著書「シェルドンの森」の中で、このモットーの主要な概念であるServiceとProfitについて解説している部分がありますので、以下、簡単に紹介します。1.サービス(Service)の意味するもの;・高い品質:販売する商品や提供する技術はその品質が高いこと・適正な価格:適正な価格で商品や技術を顧客に提供すること・好感の持たれる接客態度:経営者や従業員の接客態度が良いこと・十分な品揃え:顧客が選択できるような品揃えがあることサービス。あるいは、私利にとらわれない仕事」「Oneprofitsmostwhoservesbest.最も良いサービスを提供する者が最も利益を上げることができる。あるいは、最も良く働く者が最も利益を上げることができる。」となります。ただ、「最も良く働く者が最も利益を上げることができる。」ではあまりに当たり前のことでもあり、また、俗物的過ぎるような気がしないでもありません。イギリス人などがこのモットーをロータリーの標語から外そうとしているのは、この辺にあるのかもしれないとも考えます。日本人にとってはこれまで使われてきた「最もよく奉仕するもの最も多く報いられる」あるいは「奉仕に徹する者に最大の利益あり」の方が、好まれることでしょう。・公正な広告:誇大広告や虚偽広告でなく、適正な広告であること・正しい商品知識:顧客に説明できる正しい商品知識を持っていること・良好なアフター・サービス:販売した商品や提供した技術には最後まで責任を持つことう必要があること・奉仕を行う能力を開発して、その能力を適用すること・奉仕を行えば、正当な利潤が得られること健全な事業経営とは、奉仕理念に基づいて、継続的な利益をもたらす常連客を確保することです。Profitとは奉仕(サービス)を行った正当な報酬です。(2008〜09ガバナー月信Vol.11P2−3、一部加筆)One(He)ProfitsMostWhoServesBest.

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