ロータリーの基礎知識 第3版
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−23−●全分野の職業人のためのロータリー職業倫理訓4)他者との取引のすべてにおいて公正に努め、同じ人間としての尊重の念をもって接すること。5)社会に役立つすべての仕事に対する認識と敬意の念を推進すること。6)若い人々に機会を開き、他者の特別なニーズに応え、地域社会の生活の質を高めるために、自らの職業的才能を捧げること。7)ロータリーおよびロータリアンから託される信頼を大切にし、ロータリーやロータリアンの評判を落としたり、不利になるようなことはしないこと。8)事業または専門職上の関係において、普通には得られない便宜ないし特典を、同輩ロータリアンに求めないこと。両者を比較すると、旧行動規範(以下、旧のみ)この職業倫理基準は、我々の共通な人間性に基づく思いやりを心に留めるものである。職業上の取引や野望や諸関係は、常に社会の一員として自分が果たす最高の義務を考慮すべきである。職業生活のあらゆる場面において、また、自分が直面するすべての責任において、先ず最初に考えなくてはならないことは、その双方を終えたときに始めて果たされる責任と義務を満たすことである。人間の理念と業績の水準を、当初よりも少しでも高めなければならないし、このことを考えることこそ、ロータリアンとしての私の義務である。この見地から、本委員会は、国際ロータリーの職業倫理訓の基本は、次の原則に従うことに同意する。1)と3)が新1)に引き継がれ、旧4)と5)は新たにDEIの行動規範の遵守が追加された新2)に引き継がれています。旧2)と6)が新3)に、旧7)が新4)に集約されていることが分かります。旧8)は新行動規範に引き継がれていません。「普通には得られない特典を、同輩ロータリアンに求めない」とありましたが、これがなくなったのです。面識のない人に対するよりも面識のある人にサービスをすることはよくあることで、そういうことはロータリアン同士の取引でもあってもいいということでしょう。なお、2023年10月に決定された(新)行動規範では、「5)ロータリー関連行事のすべての行動に従う」、という項目が追加されています。会に奉仕する絶好の機会を与えられたものと考えること。第2条自己改善を図り、実力を培い、奉仕を広げること。それによって、「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」というロータリーの基本原則を実証すること。第3条自分は企業経営者であるが故、成功したいという大志を抱いていることを自覚すること。しかし、自分は道徳を重んじる人間であり、最高の正義と道徳に基づかない成功は、まったく望まないことを自覚すること。第4条自分の商品、自分のサービス、自分のアイディアを金銭と交換することは、すべての関係者がその交換によって利益を受ける場合に限って、合法的かつ道徳的であると考えること。第5条自分が従事している職業の倫理基準を高めるために最善を尽くすこと。そして、自分の仕事のやり方が、賢明であり、利益をもたらすものであり、自分の実例に倣うことが幸福をもたらすことを、他の同業者に悟らせること。第6条自分の同業者よりも同等またはそれに優る完全なサービスをすることを心がけて、事業を行うこと。やり方に疑いがある場合は、負1915年7月19−23日、サンフランシスコにおける第6回国際ロータリークラブ連合会年次大会によって採択第1条自分の職業は価値あるものであり、社

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