ロータリーの基礎知識 第3版
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−29−*筆者コメント:らないで、本来その責任のある地域社会全体の仕事になるようにしている。また、ロータリーは、事業を始めたり、指導したりするが、一方、当然それに関心をもっていると考えられるほかのすべての団体の協力を得るように努力すべきであり、そして、*当然ロータリー・クラブに帰すべき功績であっても、それに対する自分のほうの力を最小限度に評価して、そのすべてを協力者の手柄にするようにしなければならない。g)クラブがひと固まりとなって行動するだけで足りるような事業よりも、広くすべてのロータリアンの個々の力を動員するもののほうがロータリーの精神によりかなっていると言える。それは、ロータリー・クラブでの社会奉仕活動は、ロータリー・クラブの会員に奉仕の訓練を施すために考えられたいわば研究室の実験としてのみこれを見るべきであるからである(23−34、26−6、36−15、51−9、66−49)。項目6c)「c)ロータリー・クラブが奉仕活動を選ぶ場合に宣伝をその主たる目標としてはならないが、ロータリーの影響力を拡大する一つの方法として、クラブが立派に遂行した有益な事業については正しい広報が行われるべきである。」ここでは「宣伝を奉仕活動の目標にしてはいけない」が」「正しい広報」に関しては奨励しています。ところが項目fのニュアンスは若干異なります。項目6f)には「当然ロータリー・クラブに帰すべき功績であっても、それに対する自分のほうの力を最小限度に評価して、そのすべてを協力者の手柄にするようにしなければならない」とあり、かつてはロータリーは「広報や宣伝は控える」ように解釈されてきたこともあるということです。しかし、現在は「最小限度に評価」するのではなく「正当に評価」して、正しい広報を行ってロータリーの公共イメージを向上させていこうという考えに変わっています。2018−2019年度の国際ロータリーならびにロータリー財団の戦略計画の第三目標に「公共イメージと認知度の向上」が謳われています。

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